モニタリング1

2025-08-27

モニタリングはケアマネジャーであれば月に1回は訪問してモニタリングすることが介護保険法で規定されています。予防の利用者であれば3か月に1度訪問することが義務付けられています。
どのようにモニタリングしていますか?モニタリングですから、ケアプランで決められたニーズに対する目標の進捗状況を確認することになります。
対象者や家族はそのような目標は忘れていることがほとんどです。ですから、ケアマネジャーはこのような目標を決めていましたよねと、思い出してもらうことになります。短期目標であれば、ここまでどの程度できるようになったかを確認する作業でもあります、短期目標が6か月とか1年であれば、それ程目標に近づいていないかもしれません。そうであれば、目標が高すぎたのかもしれません。であれば、修正してもっと達成できる目標にする必要があるのかもしれません。
モニタリングは、1か月単位で行われることが多いと思いますが、どれほど短期目標に近づいたかを記録しましょう。
6か月か1年かでその目標が達成できないのであれば修正する必要があることになります。
例えば、糖尿病の利用者にとって。血糖値は一つの目安になります。最近は血糖値よりもHbA1cを基準値にすることがあるかもしれません。HbA1cは赤血球に糖分が結合した数値です。糖分を過剰に摂取していれば、数値も上がります。赤血球に糖分が結合すると酸素運搬能力が低下します。つまり、糖尿病は血液の質が低下する病気です。ほとんどは糖分の過剰摂取で起こる病気ですから、糖分を制限すれば病気の改善ができるのです。
ケアマネジャーはこうして、HbA1cの値を確認することで糖尿病の状態を把握できるでしょう。当然、医師はこうした数値を基準にして薬の調整をすると思います。訪問看護を利用していれば、医師からの指示に従って栄養管理もできるでしょう。何しろ日本には糖尿病患者が550万人もいると言われています。潜在的な患者数はその何倍かあるでしょう。
糖尿病は怖い病気です。ご存じのように糖尿病の3大合併症というものがあり、神経障害、網膜症、腎症です。神経障害があると怪我をしても気づかなかったり、網膜症になれば視力低下が起き、腎症であれば人工透析が必要になります。いずれも要介護状態を悪化させます。
ですから、ケアマネジャーはHbA1cの値に注意深くある必要があるのです。最近は良い薬も使用できるようになりました。1週間に1度の注射で糖尿病のコントロールができるようになったのです。持続血糖値測定器もあります。針を刺さなくても測定ができるのです。医療の世界では常に新しい方法が開発されることがあります。対象者にふさわしい治療の選択ができることは喜ばしいことです。
このような治療法がありますと言えれば、ケアマネジャーもさらに信頼されるでしょう。