モニタリング2
2025-08-28

モニタリングで新たな情報が入ることがあります。基本は対象者の自宅に訪問して、状態の変化がないか確認することですが、それ以外の方法も沢山あるのです。ケアマネジャーは月に1回程度の訪問でしか情報を得られませんが、訪問系や通所系のサービスを利用していれば週に1回以上の状態観察ができます。それによって心身状態の変化も気づき易いと思います。つまり、そのようなサービス事業者から最新の情報を得ることができるのです。
時に緊急事態が生じることもあります。独居の対象者であれば、自分の心身状態を正確に報告してくれるとは限りません。専門家の正確な判断が必要な場合があるのです。特に認知機能が低下している対象者が、徘徊して行方不明になることもあるのです。最終的に警察に連絡して捜索してもらうことになるかもしれません。
そのようなことが起きないためにも、日ごろからサービス事業者と連携を密にしていれば、普段からよく出かけているスーパーマーケットを知っていたり、よく行くコンビニエンスストアを知っているかもしれません。徘徊を予防することも可能です。本人に携帯電話を持たせて位置情報を確認しておくことも可能ですし、徘徊タグを衣類につけることもできます。徘徊センサーを鞄とかに忍ばせることもできるでしょう。
認知症の方の徘徊は事故に至る可能性が高いので、それを防ぐためにもサービス事業者と連携し、最適な予防グッズについても知っておきましょう。
緊急事態は、それ以外にも転倒したとか、病状が悪化したとか、災害にあったとか、色々な状況が想定されます。ケアマネジャーであればBCPについてのマニュアルを作成していると思いますが、感染症や災害だけでなく、これらのマニュアルは緊急事態の時にも役立ちます。連絡系統や地域の団体等との連携とかが記載されていると思います。その種類によって連絡する箇所は違うかもしれませんが、組織だった対応においては同様の対応になると思います。
モニタリングにおいては、そのような緊急事態のときにどうするか確認しておくことも重要です。家族の連絡先は携帯電話にしてくことが多いと思いますが、常に電話に出れるわけではありません。緊急連絡先も複数にしておくことも必要でしょう。
医療機関についても、変更になる場合もあります。個人病院から大きな病院になることもあれば、訪問診療所に変わることもあります。これは介護保険の更新時とか区分変更時にも主治医の意見書が必要になりますから、最新の情報を知っておく必要があります。
家族の連絡先についても、いままで頼りにしていた家族が遠方に転居することもあります。その場合は近くの家族が代わりに緊急時の連絡先になることもあるでしょう。
ケアマネジャーのモニタリングは、短期目標の到達度だけではなく、対象者の療養環境の変化とか家族環境の変化にも気づくようにしましょう。情報がケアマネジャーに集まるようなケアチームであれば、問題は起きないように思います。