モニタリング3

2025-09-02

モニタリングで思わぬ情報に接することがあります。独居高齢者を狙った詐欺事件です。最近の詐欺は本当に巧妙です。普通の人でも騙されます。電話を留守番設定にするのは勿論です。留守電に記録されたことを犯人は嫌うので有効です。しかし、公共機関を偽って訪問する詐欺もあります。
警察署の方から来ました、消防署の方から来ました、〇〇電力の関係機関です。近くのお宅の水道検査をしています。地域の安心センターの巡回で来ました、等々数えれば限りなくあります。すべての訪問業者が詐欺とは言いませんが、詐欺まがいの修理を強要する姿勢があります。
「今日だけ特別価格です。」「明日になれば通常価格になります。」「サービス期間が今日で終了です。」言葉巧みに契約を迫ります。
一人暮らしの高齢者であれば、公的な機関なのだからと安心してしまいがちですが、これが犯人らの思うつぼです。安心させて、巧みにこのままだと、大変なことになって修理代がかさみますとか、害虫が発生して健康が損なわれますとか、最新の機器にするように国の法律で決まっていますとか、とにかく契約するまで粘ります。契約日にしても巧妙にクーリングオフが効かないように、この日の日付けなら特別価格になるのです、とか言って騙します。
犯人は騙しのプロですから、素人では太刀打ちできません。
このような被害にあわないためにも、家族や友人、近隣の人と関係を良くしておく必要があります。ケアマネジャーは対象者がそのような被害にあわないために、色々なパンフレットを渡しておくとよいでしょう。
消費生活センターの連絡先は局番なしの188番です。日中しか対応できませんが、詐欺の情報については一番よく知っているので頼りになります。警察であれば#9110で24時間繋がります。犯人は日中の高齢者を狙うことが多いと思います。家族がいても日中は一人でいることが多いからです。
最近はスマホにも詐欺メールが届きます。メールアドレスは親しい人以外には伝えないようにしましょう。携帯電話番号からショートメールで詐欺をする手口もあります。巧妙に銀行口座が狙われているので、暗証番号を入力して下さいとかは、完全に詐欺です。銀行や警察がメールで個人情報を入手することはありません。
本当に嫌な時代ですが。詐欺事件が減ることはなさそうです。それで、ケアマネジャーはそのような事件にならないように、モニタリングしましょう。変な電話がかかってこないか、変なメールはないか、変な訪問者はいないか、確認しましょう。クーリングオフの期間は8日間です。
もし対象者が詐欺にあっても責めてはいけません。誰でも詐欺に会う可能性があるのです。
次回は、誰かに相談して契約しましょうと言えば良いのです。