モニタリング4

2025-09-03

モニタリングは長期目標が達成できているかも確認しましょう。ICFの考え方を思い出しましょう。対象者の健康状態が維持・改善できているかどうかということです。健康状態が改善できるのが望ましいのですが、長年の生活習慣で不健康になっている場合があります。生活習慣病と名付けたのは日野原先生ですが、長年の生活習慣を変えるのは中々難しいことです。
自分に置き換えてみれば分かると思いますが、健康診断で血圧が高いとか、血糖値が高いとか、肥満であるとか指摘されても、食生活をはじめとして変えるのは難しく感じるでしょう。
特に高齢者であれば、長年こうした生活を続けてきたので変えようとすることを嫌います。健康のためには、こうしなさいと医師から言われてもなるべく生活を変えずに薬で何とかならないかと言うのです。日本人は特に薬で何でも治ると錯覚しています。薬漬け医療も問題ですが、要は本人が真剣に健康を回復するために何をすれば良いかよく考えてもらうことです。
塩辛い物ばかり食べれば、高血圧症になるかもしれません。高カロリーばかりを取りすぎると糖尿病になるかもしれません。運動をしないでいると肥満になるかもしれません。
生活習慣で病気になる人が何と多いのでしょう。病気の原因が生活習慣であるとすれば、生活習慣を変えない限り、病気が治ることはないのです。
ヒポクラテスは「食で治せないものは、医者でも治せない」と言っています。生活習慣の大部分は食生活が関係しています。
人は1日に1兆個の細胞が新陳代謝していると言われます。約1Kgの細胞が死んで1Kgの細胞が生まれるのです。そのために必要な材料は食事から取っているのです。脳細胞も骨も筋肉も内蔵もすべて食事からの材料を用います。小腸は2週間ですべての細胞が入れ替わると言われています。
正しい食事をしていれば、正しい身体を維持できるでしょう。反対に悪い食事をしていれば身体は機能が低下してしまうのです。身体は食物で出来ているのです。
バランスの取れた食事が摂れているかモニタリングしましょう。好き嫌いがあるのはある程度は見逃すこともできますが、身体に必要な栄養素がなければ、身体はどんどん劣化します。タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、これらの食材が必要です。
よくサプリメントで補充している対象者がいますが、ほとんど効果はありません。さらに食材は口の中でよく咀嚼しないと栄養として小腸で吸収されません。小麦のグルテンによるリーキーガット症候群は有名です。食べ物は基本的に土地で取れる地産地消が最善です。現代は飽食の時代ですが、新たな栄養不足が起きています。好き嫌いだけで食材を選んでいると、思わぬ病気になるかもしれないのです。