モニタリング8
2025-09-11

モニタリングは再アセスメントの機会でもあります。状態が改善するのであれば、現行のプランを継続することになるでしょう。もし、悪化傾向が見られるなら、再アセスメントする必要があるのかもしれません。
サービスを提供する事業者もケアプランの総合的な援助の方針に沿って援助をすると思います。またケアプランの第2表にあるサービス内容を基にして個別援助計画を立てると思います。第2表のサービス内容と個別援助計画に齟齬があると問題が発生するかもしれません。ケアマネジャーは各サービス事業者から個別援助計画書を取り寄せることができます。ケアプランはマスタープランですから、個別援助計画と違いがないか確認しましょう。
個別援助計画もあくまで文字で示されただけですから、実際に行われているか確認することも必要かもしれません。
これはカンファレンスで確認しておくこともできますし、実際に現場に行って確認することもできます。状態が悪化する原因はもしかしたら、ケアプランに不適切なサービス内容を記載していたからかもしれません。そうであれば、ケアプランを修正する必要もあるでしょう。サービスの適合状況も確認しておく必要があるかもしれません。
リハビリテーションは状態改善の有効な手段ですが、対象者の状態に適合したリハビリテーションでなければ、効果を発揮できません。体力を回復するために筋力トレーニングが必要な場合もあれば、日常生活を改善するための社会性を回復するリハビリテーションもあります。どのリハビリテーションが最適か確認することになるのです。
リハビリテーションは機能訓練と思われていますが、身体機能だけでなく、社会的リハビリテーションもあります。脳機能改善の脳トレーニングもあるでしょう。
一般的に高齢者であれば複数の疾患を抱えています。心肺に疾患があったり、視力の低下があったり、聴力の低下があったり、認知機能の低下があったりします。そのような疾患に対して適正な評価をしなければなりません。ケアマネジャーができる範囲は少ないかもしれませんが、それなら専門家に繋げれば良いだけのことです。医療系のサービスを利用していれば、その担当者に状況を伝えることもできるでしょう。認知機能の低下は中々判断するのが難しいかもしれません。それでも念のために受診してみませんか?と声かけすることはできるかもしれません。簡易の認知症チェックシートも各種のものがあります。
クイズですから気楽に答えて下さいとお願いすれば、ある程度の評価ができるかもしれません。あるいは脳の病気かもしれないので一度精密検査を病院で受けましょうとか、家族も検査しますから一緒にどうですか?と尋ねることができるかもしれません。
認知症も否定の病気です。患者は「自分は認知症じゃない」ということが多いのです。ですから、色々な方法で検査に繋げることも必要でしょう。認知症と診断されたからといって、援助の方針が変わることはあまりないと思いますが、言葉使いには気をつける必要があります。認知症は自覚することがあまりないことが多いからです。