モニタリング12
2025-09-18

モニタリングが楽しくできれば良いのですが、そうならないこともあります。ケアマネジャーとしてはサービスの利用状況の確認やサービス内容に不満がないかどうかを確認したいのですが、家族や親族や近所の人や友人の話とか、あまり本人に直接関係のない話を延々と続ける対象者もいます。たいていは一人暮らしで、話し相手がいないので、これ幸いと同じ話を繰り返したりします。これも高齢者であればよくある話です。
でも、そのような話から家族関係や近隣、友人等の関りがどの程度か類推することができます。人間関係ですから、良かったり悪かったりします。親族は血の繋がりがあるので、一番重要な人間関係ですが、関係が良好ばかりではありません。最近の景気の低迷で高齢の子供であっても就労していたりします。そのような状況で子供が精神疾患になっていることもあるのです。
対象者はそのような子供を哀れに感じたりしています。もしくは自分の子育てが間違っていたと感じる人もいるのです。精神疾患はほとんどが慢性的なストレスで発症します。性格が関係する場合もありますが、うつ病とか適応障害とか自律神経失調症とか多くの病名がありますが、精神の病気は多くの要因があるので一つの病名に決められない場合もあります。
それで、対象者が自分の子育てが失敗したと思っているなら、そうではないことをはっきり伝えることも必要でしょう。間違った考えで、意欲が低下するのは避けなければならないからです。精神の病気は子育てとは関係ありません。本人の慢性的なストレスによるものがほとんどです。
対象者の子供がそのような精神疾患が疑われるようなら、適切な病院受診を勧めてみましょう。ほとんど場合は拒否するでしょうけど、折を見て、このような症状が続いていると危険な場合もあることを伝えましょう。多くは不眠とかイライラとか感情失禁とか食欲減衰とか症状がでているはずです。精神活動の低下により集中力がなくなり、ぼーっとしたり、やる気がなくなったりします。
そのような子供が親の介護をするとなると、かなりの負担になるはずです。介護がストレスになっている場合もあります。認知症の高齢者を介護していれば、おかしな言動や攻撃的な言動や徘徊でストレスはさらに高まります。そのままにしておくと虐待につながるかもしれないのです。
介護は大変な仕事です。しかも自宅であれば密室での行為です。何かのきっかけでストレスが爆発してしまうこともあるのです。家族にそうした精神的な課題があれば地域包括支援センターに相談してみましょう。適切な対応ができるかどうかわかりませんが、虐待を未然に防げるかもしれないのです。
ケアマネジャーは毎回のモニタリングで、そのような兆候がないかどうかも確認し、介護している家族には、よくされていますね、大変でしょう、と声掛けてみてはどうですか?