モニタリング19

2025-10-13

アセスメントのブログでも書いたように、ケアマネジャーは毎月のモニタリングで対象者と対面します。ケアマネジャーはモニタリングをしていますが、対象者もケアマネジャーをモニタリングしているかもしれません。一方的に質問攻めにすることがないようにしましょう。誰でも、自分のことを聞いてもらうと嬉しくもありますが、毎度毎度同じような質問では嫌がられると思います。
対人援助をする人間は、それなりの用意が必要です。バイスティックの7原則はご存じでしょうが、毎回のモニタリングでそのことを振り返りましょう。信頼関係はそのような原則をしっかり行っていれば、自ずと構築されるはずです。それでも信頼関係は専門家と対象者との関係ですから、親しくなっても友達感覚になってはいけません。
ケアマネジャーは有資格者です。基礎資格がどのようなものであっても、ケアマネジャーとなって活動するのであれば、専門家としての精進を続ける必要があるのです。
まずは、コミュニケーション技術が必要です。コミュニケーションが困難な対象者もいますから、キーパーソンをしっかり決めることです。キーパーソンも一人とは限りません。複数の場合は、サービス利用については○○様、金銭管理は○○様と分かれている場合もあります。
コミュニケーションの基本は「言葉のキャッチボール」です。お互いに取りやすいボールを投げることが重要です。中には厳しい言葉で攻めてくる人もいると思います。その時はアンガーマネジメントをしましょう。アンガー(怒り)を管理するのです。誰でも嫌な言葉を聞くと腹立たしくなるものです。これに同じように反発してしまうと、お互いに厳しいボールを投げあっていることになります。嫌な言葉でも、冷静に受け止めましょう。受け入れるのではありません。嫌な言葉をとりあえずキャッチするということです。すぐに反応するのではなく、「何故この人はこんな言葉を使うのだろう?」と一旦受け止めるのです。そうすると客観的に相手を評価しようとすることができます。
子供はよくケンカすることがありますが、それは自己確立の途中で、自分の位置をしっかり確保したいからです。両者の立場が近いと自分の優位性を強調したいので、暴言に暴言を返してしまうのです。
ケアマネジャーはコミュニケーションの専門家でなければならないのです。ですから、暴言に暴言を返すことはしません。冷静になって「この人はどういう理由でこの言葉を使ったのだろう?」と受け止めることができるはずです。
モニタリングをしていると、色々な言葉を聞かされます。侮辱されることもあるかもしれません。相手をねじ伏せることは考えず、どうすれば相手に理解してもらえるだろう?と考えましょう。ケアマネジャーが冷静に対応してゆけば、いずれ誤解とかが理解してもらえるかもしれません。モニタリンは対象者が契約終了になるまで、続くのです。少しずつ信頼関係を築くにはコミュニケーションの向上しかないのです。